神の国アスガルドでは、王オーディンから息子ソーに王位が譲られようとしていました。
ただソーには、大変勇ましい戦士ながら、時に傲慢な振る舞いが多く見られました。
マイティ・ソーあらすじ
儀式の最中、悪の巨人が住む国ヨトゥンヘイムから送り込まれたフロスト・ジャイアントが、密かに神殿に侵入。
彼らの目的は、王の神殿の奥深くに隠された『(古代の冬の)小箱』を取り返すことでした。
かつて王オーディンが、彼らの力の源であったそれを、アスガルドとヨトゥンヘイムの戦争に勝利し奪ったもので、つまりそれを奪い返されることはヨトゥンヘイムに再び力を与えてしまい、戦争になることを意味しました。
今回は警備マシンのデストロイヤーに阻止されたものの、また奪いに来るかもしれません。その為ソーは王に強くヨトゥンヘイム討伐を訴えますが…。
大ヒットしたヒーロー実写化映画
アメリカの大人気漫画シリーズ「マーベル・コミック」の1つ、『マイティ・ソー』。
同シリーズに『アイアンマン』や『スパイダーマン』等があり、アメリカ人がとにかくヒーローが好きだという事がよくわかります。
「マイティ・ソー」主演クリス・ヘムズワース
『スター・トレック』や『アベンジャーズ』、『スノー・ホワイト』シリーズ等に出てくる有名人です。
また「マイティ・ソー」にはジェーン・フォスター役にナタリー・ポートマン、ソーの部下の1人ホーガン役に浅野忠信と、多数有名人が登場します。
ナタリー・ポートマンに関しては、第一作目である本作では、意外と出番が少なく地味に感じられますが、続編の方で活躍しており、そちらの為の伏線的な登場でした。
ナタリー・ポートマン出演作品
浅野忠信も本作では、ほとんど喋らないキャラクターで、これといった活躍はないまでも、“洋物”な世界観にアジア人として凄く目立つ存在となりました。
浅野忠信出演作品
マイティ・ソー監督ケネス・ブラナーは俳優でもある
監督作品
俳優として出演
傲慢なヒーロー・ソー、神の国からの追放
ソーは大変強い戦士でしたが、思慮に欠ける行動が多く見られました。彼の部下達は、それこそソーとも思っていますが、行き過ぎた行動をしてしまいます。
最強の武器ムジョルニアを手に、ソーは4人の部下、そして弟ロキと共にヨトゥンヘイムに乗り込み、その首領ラウフェイに戦いを挑みます。しかし想像以上の彼の力に、結局退却することとなります。
勝手にヨトゥンヘイムに攻撃をしかけた父王オーディンは怒ります。戦争になりかねない行動に王が怒るのは当然でした。それでもソーは自身の考えを曲げません。
その為、ついに王から神々の力を奪われてしまい、地球(ミッドガルド)へ追放されてしまうのでした。またムジョルニアも奪われ、それを持つことすらできなくなりました。そんなソーを部下達は気遣いましたが、王には逆らえません。ソーの弟ロキもまた同じ様相を見せていましたが…。
地球に追放されたソーは変人にしか見えない
ソーは人間として現代の地球に追放されました。追放された際、竜巻の中から落ちてきますが、ニューメキシコ州に落ちます。
そこにタイミング悪く天文物理学者のジェーン・フォスターやエリック・セルヴィグ博士の乗った研究者一行の車とぶつかってしまい、ジェーンは人をはねてしまったと動揺します。そこでソーを手当してあげると、怪我だけで何とか済み、ジェーンはホッとしますが、竜巻のエネルギーが膨大であったこと、そしてそこから降ってきた彼にとても興味を持ちます。
研究者としてのジェーンはセルヴィグ博士の忠告を無視して彼に興味津々になっていきますが、ソーの行動は奇抜なものばかり…。かつての神々の持つ強力な力はありませんが、腕力等は残っており、地球の人々を驚かせました。そこは笑いどころでもあり、アスガルドでの風景とは全く違う現代の場面となりました。
ジェーンのソーへの気持ちが興味から愛へ
人間ではないソーは、力を失ってから人間らしさを持つようになります。少しずつ傲慢さが消えていき、細やかな配慮ができるようになります。
そんな彼の姿にジェーンは少しずつ惹かれていきます。勿論時に神々の国がどうのこうのと、意味のわからないこと言う彼の話を話半分で聞きますが、慈しんでいくようになります。
アスガルドの方ではロキが王オーディンに代わって、王位に就くといったきな臭い事態になったり、戦闘が発生したりする中で、ジェーンは基本的にそういった戦いとは、ラストを除き、ほとんど無縁でした。
また「これは愛だな」と思える描写も確かにありますが、直接的なものは少なく、ジェーンをナタリー・ポートマンが演じる必要があるかは本作だけでは語りきれないものでした。これにより、続編の視聴が必須となり、それがより視聴者のシリーズへの興味を引き立てたことは間違いないでしょう。
ソーvsロキ!戦いは終わっていない!?
実はロキは、王オーディンの実の子ではありませんでした。先のヨトゥンヘイムとの戦いで、王が連れ帰った子だったのです。
王と王妃フリッガは、ソーとロキを分け隔てなく育てて来ましたが、微妙な差をロキは感じて育ちました。それが当たっていたかの如く、ロキはよりによってラウフェイの息子だということが発覚しました。
真実を知ったロキは反逆を企て、王を深い眠りにつかせ、自身が王に即位しました。しかしロキは自らを脅かすソーの始末を図ります。これにソーの4人の部下達が立ちふさがり、ソーを助けに地球に向かいました。
ロキもデストロイヤーを送り込み、彼ら全員の抹殺しようとしました。力のないソーを倒すのは簡単と考えていたロキですが、ソーはジェーンとの出会いで、傲慢さを取り除き、謙虚さを知りました。
そのことがまるで眠る王に伝わったかのように、ソーはかつての力を取り戻し、ムジョルニアを使えるようにもなりました。ジェーンとはひとまずここで別れ、アスガルドに戻ったソーはロキと激戦を繰り広げます。
両者互角にも思えた戦いも、真の強さを知ったソーの勝利となり、ロキはアスガルドの崖から落ちて消えていきました。また王も目覚め、本作ではひとまずハッピーエンドのようにお話は終わります。
しかしラストに地球の現代にセルヴィグ博士が再び登場し、何やら「箱」の研究をしているのですが、そこにロキがいるという展開となり、続編が気になる終わり方となったのでした。