ベンジャミン・アッシャー大統領とその夫人マーガレット、そしてその息子コナーは、楽しいクリスマスを山荘で過ごしていました。
そんな彼らを守るのは、マイク・バニング特別捜査官らシークレットサービスです。
エンド・オブ・ホワイトハウスあらすじ
大統領一家に、マイク・バニング特別捜査官はとても信頼されていました。しかし専用車に彼らを乗せ、その車列が吹雪が原因で次々に事故を起こしてしまいます。
その為に大統領専用車は、橋の上から飛び出すように柵の壁に激突。気絶する夫人を必死に助けようとするアッシャー大統領ですが、車は今にも橋から落ちそうに…。
マイクは直ぐ様大統領を車から下ろすも、同時に夫人と車は崖下に落ちてしまうのでした。
それ以来、マイクはシークレットサービスから離れて財務省勤務に。というのも、以前同様に彼は大統領やコナー、周囲の人間に信頼されてはいるものの、彼を見ると夫人を思い出してしまう大統領の心の傷を気遣ったから。
その後、平和なデスクワークの勤務先から彼が見た光景は、何と一機の攻撃機AC-130。その攻撃機からは、けたたましく弾丸の雨が降り注いで、アメリカを恐怖のどん底に陥れました。
日本も他人事とは思えないリアルな映画
スパイがいたらもはやどうにもならない
大統領夫人を見殺しにした男だけが頼り
マイク1人しか、ホワイトハウスの内部の状況を知るものはいない上に、テロ集団、KUFの指導者カンは無理難題をアメリカに突きつけてきます。
彼らの目標は朝鮮半島の統一であり、韓国に味方するアメリカ軍(第7艦隊)の存在は脅威です。その為、その軍を撤収させようとしていました。
とはいえ、それをすれば北朝鮮軍が一気になだれこみ、韓国は戦場となります。それを避ける為、何とか大統領らの救出をしようとしますが、頼りはマイクだけです。ある政府高官は「夫人を見殺しにした男」とも彼を揶揄しますが、それは大きな誤解でした。
リン・ジェイコブス長官は必死にそれを打ち消し、臨時指導者のアラン・トランブル下院議長もそれを認めました。
容赦なく残忍な指導者カン
カンは実は北朝鮮の生まれで、数々のテロを起こした犯罪者でもありました。しかし、彼は祖国の貧しさを知っていました。
その為裕福なアメリカ人(や韓国人)への憎悪を膨らませていました。そして彼の目的は大統領の持つ核のスイッチではなく、アメリカ中の核を起動、そして爆発(自爆)させる事ができるケルベロスコードの入手でした。
これはアッシャー大統領やチャーリー・ロドリゲス副大統領、ルース・マクミラン国防長官3人しか知らないコードです。
カンはアメリカ国内でそれら全てを爆発させて、アメリカを北朝鮮のような荒廃な土地にしようとしたのです。
ホワイトハウス関連映画では「ホワイトハウス・ダウン」等がありますが、そちらでは敵国に発射するのが目的でした。
しかし、そんな手間のかかる事をする必要がないという意味では、かなりハードルが下がったのでした。
目標を定める必要がなく、撃ち落とされる心配もない、ただそこで自爆させればよいのですから…。
エンド・オブ・ホワイトハウスの監督は、アントワーン・フークア
ヴァ―ジニア大学卒業後、コマーシャル製作をするようになり、のち、プリンスやアッシャーなどのミュージックビデオを手掛けることに。
監督デビューは1998年。チョウ・ユンファ主演「リプレイスメント・キラー」。
2001年。デンゼル・ワシントン主演「トレーニングデイ」。この作品で、デンゼル・ワシントンはアカデミー賞を受賞。
屈強なマイクがカンと激突
ホワイトハウス内に隠れていた大統領の息子コナーをいち早く助けたマイク。息子を人質に捕らわれたら、大統領とてケルベロスコードを喋るかもしれないからです。
それを表すかのように、ロドリゲス副大統領やマクミラン国防長官が深くナイフを突きつけられて脅された時は、大統領は彼らにコードを言うように指示していました。
決して人として間違った行為はしていない大統領でしたが、その危険性をマイクは理解していました。
ちなみに、イ首相や高官らが見せしめで処刑される中、マクミラン国防長官は女性ながらテロリスト達に虐待を受けても、何とか生き延びました。
彼女もまた処刑されそうになった時がありますが、マイクのおかげで命拾いしたのでした。
また初めこそ、戦争のような銃撃戦を披露した本作でしたが、最後はマイクとカンの一騎打ちとなり、拳銃もなくなると最後は肉弾戦主体な戦いとなりました。
ケルベロスコードが揃い、それが起動して秒読みとなると、マイクも全身全霊でカンを叩きのめします。
それにも中々倒れないカンの強さは敵ながら、その信念と業の深さに恐怖しました。
そんなカンを倒したマイクの強さは本物。こうして戦場となったホワイトハウスはマイクによって守られ、負傷した大統領を抱えて、正面から堂々と出て行くのでした。