私が独身時代に購入して、不覚にも泣いてしまった一冊。
少女ネリーと、となりに住むバーソロミューおじいさん。
バーソロミューに助けられながら、赤ちゃんから子供へと成長していくネリー。
その一方で、年齢を重ね、できることが減っていくバーソロミュー。
年月を経て、関係性は少しずつ変わっていくけれど、
お互いを想う気持ちはずっと変わらない。
二人の名コンビが織りなす心温まるストーリー。
はじめて読んだ当時、
”社会はこうあって欲しい”と感じていて、
数年ぶりに読んだ今、同じことを改めて感じさせてくれた絵本です。
子育てをしていると、
私とあなた(子供)の関係で精一杯。
1日にできることも、考えられることも限界があって、
もう少し、他人を思いやる余裕が欲しいと、
ずっとどこかで感じていたのですが、
ふと立ち止まって、
”やっぱりこんな社会がいいな”
と、あの時の気持ちを思い出させてくれました。
やっぱり秀作。
理想の社会って、壮大なものじゃなく、
1対1の人間関係の集合体なんだなと、とてもシンプルなことに気づかされる。
そんな思考の転換で、社会のギスギスから、気持ちを遠ざけてくれる名作絵本。
私生活が多忙極まりない人、人間関係で悩んでいるにおすすめの一冊かもしれません。